ハローワークとは異なる方法で企業等の求人ニーズと
相談者をマッチングする職業紹介の仕組みを地域に導入しましょう。
これまでに紹介した「業務の切り出し」、
「体験プログラム等のツールの活用」を用い、
企業等事業所と就労支援機関をつなぐ、
就労支援の地域プラットフォームの一つの形が無料職業紹介です。
無料職業紹介所（部署）のスタッフが求人ニーズのある企業等事業所を訪問し、
企業側のニーズを把握するとともに、様々な相談者に紹介できるよう、
業務内容や働く環境といった仕事情報を把握し、無料職業紹介所に集積します。
しごと体験等プログラムシートを参考にしてください。
企業等事業所を訪問するスタッフは、困窮者支援や障害者支援といった
福祉の事業名よりも、仕事や職業生活、
企業支援を前面に出した名刺を使うと進めやすいでしょう。
無料職業紹介所（部署）は、企業等事業所の仕事情報や見学、体験プログラム情報を集積し、
各就労支援機関（部署）で紹介できるようにすることで、
就労支援員（キャリア相談員）が行う個別支援（ケースワーク）をバックアップします。
無料職業紹介所（部署）のスタッフが直接、相談に対応することはありません。
就労支援員（キャリア相談員）は、相談者の興味や関心（ストレングス）をもとに、
「登録企業の仕事情報」リストのなかから、候補となる仕事と事業所を抽出します。
相談者は、見学や体験等を通して、求められるスキルや身体能力、生活習慣等を調整しながら、就労への自己理解を深めます。
自治体等には福祉、保健、医療、納税など様々な一次相談窓口があり、就労のニーズにいち早く気づくことができます。
就労支援機関とこうした一次相談窓口がうまく連携することで、相談者が企業等事業所につながるチャンスが広がります。
これは、企業等に多様な人材を紹介できるということでもあります。
各相談窓口の案内（パンフレット）のなかで、しごと紹介ができることを謳います。
条件中心の求人情報だけでは、相談者にあった就労支援をすることができません。
登録企業の人材ニーズと仕事情報をふまえながら、個々の相談者にあった業務や求人をアレンジしてもらいます。
こつこつ黙々と簡単な作業だけをしたい人向けの求人、体験や短時間バイトからスタートし、
慣れてきたら他の従業員とシフトに入るなど、企業等の担当者に多様な働き方を創り出してもらいます。
無料職業紹介により就職／採用に至った後も、登録企業へのサポート、相談者へのフォローをすることができ、
定着支援をしやすくなります。また、離職した場合でもスムーズに支援機関につながることができます。
ステップを進んだり戻ったりしながらの伴走型の就労支援がしやすい点が、無料職業紹介を活用するメリットです
【厚生労働省ホームページ】
